
もう夜空だけで飛んでて!家のコウモリをゼロにする対策&プロ依頼

「ベランダの床やエアコン室外機の下に、黒くて細長い粒が落ちている…」そんな状況に心当たりはありませんか?その正体は高い確率でアブラコウモリ、別名イエコウモリのフンです。このフンを放置してしまうと、悪臭やカビの発生、さらには寄生虫による被害が広がり、健康へのリスクが一気に高まってしまいます。
「それなら捕まえてしまえば早いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、ここで注意が必要です。実はコウモリは鳥獣保護管理法によって守られており、むやみに捕獲や殺傷を行うと、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があるのです。適切な知識を持って、慎重に対処することが求められます。
目次
コウモリ被害は甘く見てはいけない!
コウモリの被害は一見小さなことに思えるかもしれませんが、実際には深刻なリスクを引き起こすことがあります。ここでは、特に注意すべき3つの理由をご紹介します。
まず一つ目は、健康被害です。コウモリはリッサウイルス、ヒストプラスマ症、ニパウイルスといった感染症を媒介する可能性があります。さらに、フンが乾燥して粉塵化すると、それを吸い込むだけで呼吸器系の疾患を引き起こすリスクがあるのです。
次に二つ目は、物理的ダメージです。コウモリのフンや尿は木材を腐らせたり、金属部分を腐食させたり、断熱材を劣化させる力があります。さらに、天井裏などに大量のフンが蓄積すれば、その重みで建物がダメージを受け、雨漏りを誘発することさえあります。
そして三つ目は、二次被害です。コウモリが巣を作ると、その周辺にはノミ、ダニ、トコジラミといった害虫が大量に発生します。さらに厄介なのは、たとえコウモリが巣立った後でも、こうした害虫は残り続けるため、長期的な被害が続くことです。
これらの理由から、コウモリ被害は決して軽視してはいけない問題だといえるのです。
被害 | 内容 |
---|---|
健康被害 | リッサウイルス、ヒストプラスマ症、ニパウイルスなどの感染症リスク。 フンの粉塵を吸い込むことで呼吸器系疾患の可能性。 |
物理的ダメージ | フンや尿による木材の腐食、金属部分の腐食、断熱材の劣化。 天井裏のフンの重みで建物損傷や雨漏り誘発の恐れ。 |
二次被害 | ノミ、ダニ、トコジラミといった害虫の大量発生。 コウモリが去った後も害虫が残り、長期的被害が続く。 |
鳥獣保護法を守らないと罰則!合法的に駆除する4つの原則
コウモリは鳥獣保護管理法によって守られているため、駆除の際には法律に従う必要があります。ここでは、合法的に駆除するための4つの原則を整理しておきましょう。
①捕獲禁止
許可なくコウモリを捕まえてはいけません。ネットや粘着罠を使っての捕獲はNG行為に該当します。
②殺傷禁止
殺虫剤を使って直接殺したり、殺鼠剤を置いたり、火あぶりにするなどの殺傷行為は法律で禁じられています。
③追出し可
忌避剤を用いてコウモリを屋根裏などから追い出すことは認められていますが、幼獣がいる時期に一括で侵入口を閉塞するのはNGです。幼獣が閉じ込められて死んでしまう危険があります。
④防除可
侵入口を塞いで再侵入を防ぐ防除作業は可能です。ただし、通気を完全に遮断すると結露などの別の問題を引き起こす可能性があるため、慎重な対応が必要です。
ポイントとして、どうしても冬眠期や繁殖期に作業を行う必要がある場合は、狩猟免許の取得と市区町村への捕獲許可申請が必須です。これらの許可手続きや書類作成は専門業者が代行してくれることもあるので、不安がある場合は専門業者に相談するのが安心です。
原則 | 内容 | NG |
---|---|---|
① 捕獲禁止 | 許可なく捕まえない | ネット・粘着罠で捕獲 |
② 殺傷禁止 | 殺虫剤で直接殺さない | 殺鼠剤・火あぶり |
③ 追出し可 | 忌避剤で退去させる | 幼獣がいる時期の一括閉塞 |
④ 防除可 | 侵入口を塞いで再侵入防止 | 通気を完全遮断して結露発生 |
その気配…コウモリが家に居座った!? 見逃し厳禁の5大サイン
- 屋根や外壁、ベランダに5〜10mmほどの乾いたフンが積もっている
- 夕方から夜にかけて「バサバサ」「キィキィ」といった羽音や鳴き声が聞こえる
- 換気口や雨戸、シャッターの下から獣臭が漂ってくる
- 天井裏からポタポタと尿がしみ出している跡が見られる
- 夜になると愛猫や愛犬が一点をじっと見つめ、吠え続ける
こうしたサインを見つけた場合は、被害が大きくなる前、コロニー(群れ)が形成される前に、できるだけ早く対策を講じることが重要です。放置してしまうと被害の規模が一気に広がり、修繕費用や駆除費用が増大する恐れもあります。気付いた段階でためらわず、早めの行動を心がけましょう。
コウモリ駆除は春秋が勝負
駆除の時期は、コウモリの生態に大きく左右されます。以下に時期ごとの特徴と駆除難易度をまとめます。
時期 | 難易度 | 特徴 |
---|---|---|
1〜3月(冬眠中) | ●●●●○ | 動かないため、追い出すことがほぼ不可能です。 |
4〜5月(栄養補給期) | ●○○○○ | 巣穴を空けることが多く、駆除が最も簡単な時期です。 |
6〜8月(出産・子育て期) | ●●●●○ | 幼獣が飛べないため、駆除が難しくなります。 |
9〜10月(冬眠準備期) | ●○○○○ | 巣外での活動が増え、駆除がしやすいタイミングです。 |
11〜12月(冬眠入り) | ●●●●○ | すでに冬眠状態で排除が困難です。 |
結論として、自力での駆除は春(4〜5月)か秋(9〜10月)に限定するのが最適です。それ以外の時期、特に幼獣がいる可能性がある場合は、許可を取得したプロの専門業者に依頼することを強くおすすめします。
DIYで失敗ゼロのコウモリ撃退フルガイド
STEP0 安全装備を整える作業前に、防塵マスク、ゴム手袋、防護メガネ、長袖長ズボンを着用し、必ず身を守りましょう。さらに、アルコール72 %以上の消毒薬、ハッカ油やワサビ・トウガラシ系のコウモリ忌避剤、人差し指が入らない目合いのステンレス金網とコーキング材を準備します。
STEP1 巣・侵入口を特定するフンが落ちている場所の真上をライトで照らし、15mm以上の隙間があれば、そこがほぼ侵入口です。
STEP2 忌避剤で追い出す夕方、コウモリが外に出たのを確認したら、隙間に忌避剤をスプレーで10秒ほど噴射します。10分待機し、再びスプレーを2〜3回繰り返しましょう。もし音が残っている場合は、翌日以降も作業を繰り返します。
STEP3 フン清掃・消毒フンはハンドクリーナーで吸い取り、密封して廃棄します。その後、床・壁・配管部分に消毒薬を湿布レベルでたっぷり噴霧してください。
STEP4 寄生虫を駆除する煙タイプの殺虫剤(例:ネズミ一発退場)を巣の下に設置します。2時間以上入室せず、作業後はしっかり換気し、再度消毒を行います。
STEP5 侵入口の恒久封鎖金網を隙間より20mm広めにカットし、隙間を覆うように当てます。コーキングガンで四辺を固定し、さらにビスでしっかり留めます。通気が必要な箇所には通気口キャップと防虫フィルターで代用します。
STEP6 再侵入チェック1週間ほど観察し、フンが落ちていない、羽音が聞こえない状態なら駆除成功です。もし再発した場合は、別の侵入口がある可能性があるため、全面的な再調査が必要です。
プロに丸投げするなら?依頼の流れと費用のリアルを一挙公開!
ステップ | 内容 |
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① 無料現地調査・見積もり | 電話相談(多くは24時間受付)後、現地調査と見積もりを依頼。基本的に無料。 |
② 捕獲許可申請+日程調整 | 冬眠期や繁殖期で捕獲許可が必要な場合、業者が代行申請。作業日時を調整。 |
③ 追い出し・清掃消毒・侵入口封鎖 | コウモリの追い出し、フンや尿の清掃消毒、寄生虫駆除、最終的に侵入口封鎖を実施。 |
④ 最長5年保証&年1回無料点検 | 作業後は最長5年間の保証付き。年1回の無料点検があり、再発時も保証内で対応。 |
費用相場 | 状況・内容によって異なるが、一般的には数万円〜十数 |