
プロが教える!ネズミとイタチの効果的な駆除方法と法的扱い

ネズミとイタチは、住宅や人々に損害を与える有害生物として知られていますが、見た目や生態、さらには駆除方法に大きな違いがあります。
ネズミはその繁殖力の高さから、食品や建物に大きな被害を及ぼすことが多く、駆除の際は毒餌や捕獲器を使う方法が一般的です。
一方、イタチは敏捷性を活かして小動物を捕らえる習性があるため、同じ方法が必ずしも効果的とは限りません。
また、これらの害獣の法的な扱いにも注意が必要です。地域ごとに規制や許認可の取り決めがあるため、正しい対策を行うには最新の情報をチェックすることが大切です。ネズミとイタチの相違点を正確に把握し、それぞれに合った方法で駆除対策を進めることで、家や生活環境を守ることができます。ぜひ、この記事を参考にして適切な対応を行っていただければと思います。
ネズミとイタチの駆除方法は法律で変わる?
イタチとネズミでは、法律上の扱いが大きく異なります。
まず、イタチですが、日本に生息するニホンイタチやチョウセンイタチは「鳥獣保護管理法」によって保護されています。そのため、許可なく捕獲したり駆除を行ったりすることはできませんし、仮に許可を取得していたとしても、狩猟期間以外での捕獲やメスの捕獲は禁じられております。こうした点に関しては、十分に注意が必要です。
一方、家に出没するドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミなどのネズミは、衛生害獣として扱われるため、「鳥獣保護管理法」の対象にはなりません。感染症予防法や建築物衛生法に基づいて、ネズミは許可なしでも自由に捕まえたり、殺処分したりすることが可能となっています。
【ネズミの法的扱い】
ネズミ(クマネズミ、ハツカネズミ、ドブネズミなど)は、「鳥獣保護管理法」の対象外となっています。その代わり、「感染症予防法」や「建築物衛生法」によって衛生害獣とみなされ、駆除が推奨されるため、特別な許可を取らなくても自由に捕獲や殺処分を行うことができます。
【イタチの法的扱い】
一方、日本に生息するニホンイタチやチョウセンイタチは、「鳥獣保護管理法」によって保護されています。そのため、許可なく捕獲や殺処分を行うことは法律で禁じられており、違反した場合は罰則を受ける可能性があります。イタチの駆除を行う場合は、各自治体の環境課など担当機関に申請して、「鳥獣捕獲許可」を取得する必要があります。
このように、イタチとネズミは法的な位置付けが異なるため、害獣対策を実施する際は、各動物に応じた適切な対応を心がけることが大切です。
害獣特性に合わせた駆除方法 ネズミとイタチの対策の違い
ネズミの場合
①一般家庭での対策として、まず粘着シートや捕獲器を使う方法があります。たとえば、ネズミが好む餌のある場所、壁際や台所周辺に設置すると効果が期待できます。ただし、個体数が多い場合は、再び侵入されるリスクがあるため、侵入経路の確認や対策も合わせて行うことが大切です。
②毒餌を利用する方法もあります。この方法は、直接駆除を進める上で有効ですが、死骸が発見されにくい場所に残ると、衛生面で問題が生じたり、異臭の原因となったりする恐れがあります。そのため、毒餌を使う際は十分に注意する必要があります。
③ネズミの侵入経路を塞ぐ対策も重要です。ネズミはわずか1センチほどの隙間からでも侵入できるため、玄関ドアや換気扇、エアコンホースなどの細かい隙間をコーキング材や金網でしっかりと塞ぐことで、再び侵入されるのを防ぐことができます。
イタチの場合
イタチの駆除に関しては、まず法律上の保護対象であるため、無許可での捕獲や駆除は行えません。駆除を検討される場合は、まず自治体の担当部署などに相談し、必要な許可を取得することが大切です。
許可を得た上で実施できる方法として
①カゴ型の捕獲器を設置し、内部にエサを設置して、イタチを引き寄せる手法。
②排気口や床下換気口、屋根瓦の隙間、外壁の損傷部位など、イタチが出入りしやすい可能性のある場所をしっかりと確認し、これらの侵入経路をコーキング材や金網などで封鎖することも効果的です。
③もしイタチが天井裏や床下に巣を作っていた場合、糞尿や食べ残しが原因で悪臭が発生し、再びイタチが寄ってくる可能性があります。そのため、巣の撤去後は、十分な消臭と消毒の作業を行うことが重要です。
ネズミとイタチに効く共通対策
イタチもネズミも、住環境として家を選ぶ理由は共に食料の確保と安心できる隠れ家を求めているからです。これらの侵入を防ぐため、次の対策を実施することが有効です。
①清掃と整理整頓
食品のくずやゴミが放置されるとネズミを引き寄せ、イタチはその捕食対象となる小動物を探しに来ることがあります。屋内外を常に清潔に保ち、不要になった段ボールや古い紙類は、こまめに廃棄しましょう。
②侵入経路の点検
建物の基礎、外壁や屋根、換気扇などに隙間や損傷がないか、定期的に点検しましょう。確認し、見つけた問題は早めに補修することが大切です。
③ペットやまき餌の管理
獲物を狙う習性を持つイタチは、ペットの周辺に残された餌や小動物を狙うこともあります。ペットの放し飼いや、外に置いた餌の管理に注意し、不要な餌が放置されないよう心掛けましょう。
ネズミとイタチに効果的な駆除対策を!
ネズミとイタチは、家屋や人に与える影響がそれぞれ異なりますが、いずれも適切な対策を講じなければ被害が広がる恐れがあります。特にイタチは法律に基づいた方法で駆除を行う必要があるため、自己判断で捕獲しないことが大切です。
また、これらの害獣はさまざまな病原菌や寄生虫を媒介する可能性があり、フンや尿に直接触れたり、適切に処理しない場合には健康被害に繋がる危険性があります。そのため、無理に自分だけで対処しようとせず、専門の業者に相談することをお勧めいたします。