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サイディング外壁の特性とメンテナンス方法|リフォーム費用を詳しく解説!

近年、住宅の外観を彩る外壁材として「サイディング」が非常に人気を集めています。一戸建ての外壁リフォームを検討している方々にとって、サイディングは魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。

しかしながら、「コストがかかりそう」「デザインのバリエーションが豊富なのか」「耐久性に不安がある」といった疑問や懸念も多く寄せられています。

本記事では、サイディングのメリットやデメリットを詳しくご紹介します。

また、素材別(窯業系、金属系、木質系、樹脂系)の価格や耐用年数についても詳述し、リフォーム方法ごとの費用目安や実際の施工事例も交えて解説していきます。

サイディング外壁のメリット・デメリット

サイディング外壁とは、セメントや金属などを原料とした板状の外壁材で、金具や釘を用いて建物に固定されます。

板と板の継ぎ目にはコーキング材が使用され、しっかりと固定されているのが特徴です。

サイディング材のメリット

サイディングは、多くの住宅で採用されている外壁材の一つで、その優れた耐久性と豊富なデザインバリエーションが大きな魅力となっています。

以下に、サイディング材の主なメリットについて詳しくご紹介します。

高い耐久性と長寿命

サイディング材は、その構造上、高い耐久性を誇ります。

特に金属系や窯業系のサイディングは、風雨や紫外線に強く、長期間にわたって外観を維持することが可能です。適切なメンテナンスを行うことで、サイディング材は数十年にわたりその性能を保つことができます。

多彩な色とデザイン

サイディングの大きな魅力の一つは、色やデザインのバリエーションが豊富である点です。

これにより、住宅の外観をオーナーの好みに合わせてカスタマイズしやすくなる特徴があります。レンガやタイル、天然石などの質感をサイディングで再現することも可能であり、見た目の美しさを損なわずにコストを抑えることができます。

メンテナンスの容易さ

サイディング材は工場であらかじめ製造されているため、現場での施工がスムーズに進みます。これにより、リフォーム時の工期が短縮され、職人の技術による仕上がりのばらつきも少なくなります。

また、メンテナンス時には透明な塗料(クリア塗料)を用いて塗装し直すことで、元の美観を簡単に保つことができます。これにより、定期的なメンテナンスが容易になり、長期間にわたり美しい外観を維持することが可能です。

軽量で施工が容易

サイディング材は比較的軽量であるため、建物への負担が少なく、施工も容易です。これにより、既存の建物に対するリフォーム作業がスムーズに進み、建物の構造を大きく変更することなく外観を一新することができます。

また、工場生産されたサイディング材は品質が均一であり、施工時のトラブルも少なく済みます。

コストパフォーマンスの高さ

サイディング材は、耐久性やデザイン性に優れているにも関わらず、比較的リーズナブルな価格で提供されています。

特に、レンガやタイル、天然石といった高価な素材をサイディングで代替することで、コストを抑えつつ高級感のある外観を実現することができます。これにより、予算を抑えながらも満足のいくリフォームを行うことが可能です。

 

サイディング材のデメリット

サイディング材は多くのメリットを持つ一方で、いくつかのデメリットも存在します。

以下では、サイディング材を選ぶ際に注意すべき主な課題について詳しく解説します。

防水性の欠如

多くのサイディング材自体には防水性が備わっていないため、外壁の表面には塗装が施されています。特に樹脂系以外のサイディング材では、塗装によって防水対策を行うことが一般的です。

しかし、経年劣化により塗膜が剥がれてくると、水分を吸収しやすくなり、建物内部への水の浸入リスクが高まります。そのため、約10年ごとに塗装リフォームを行う必要があり、定期的なメンテナンスが欠かせません。

コーキング材の劣化

窯業系や金属系のサイディングボードでは、板と板の継ぎ目部分にコーキング材が使用されています。コーキング材は防水性を高める役割を果たしますが、時間とともに縮んだりひび割れたりすることがあります。

これにより、雨水が侵入しやすくなり、建物内部への水の浸入や構造部分の劣化を招く恐れがあります。定期的な点検と早期のメンテナンスが重要です。

維持管理の手間

サイディング材は耐久性が高いものの、約10年ごとの塗装やコーキングのメンテナンスが必要となります。

これは、サイディング材に限らず多くの外壁材にも共通する課題ですが、サイディング材を選ぶ際にはこれらの維持管理の手間を考慮する必要があります。定期的なメンテナンスを怠ると、外観の美しさだけでなく、建物の構造的な安全性にも影響を及ぼす可能性があります。

初期費用とメンテナンス費用の総合評価

サイディング材は比較的コストパフォーマンスが高いものの、初期の施工費用に加えて、定期的な塗装やコーキングのメンテナンス費用がかかります。長期的な視点で見ると、これらの費用が積み重なることで総合的なコストが増加する可能性があります。

そのため、予算を計画的に立て、長期的な維持管理計画をしっかりと策定することが重要です。

環境や気候への影響

サイディング材の選択は、住宅が立地する地域の気候や環境条件にも影響を受けます。例えば、極端な気温変化や高湿度の地域では、サイディング材の劣化が早まることがあります。

また、風の強い地域では、サイディング材の固定方法や強度を十分に考慮する必要があります。地域の気候条件に適したサイディング材を選ぶことが、長期的な耐久性を確保するためには欠かせません。

 

サイディング外壁リフォームの費用

一戸建て住宅の外壁をサイディングにリフォームする際、一般的な施工面積が100㎡から200㎡程度の場合の費用相場についてご説明いたします。

サイディングのリフォームには主に「重ね張り(カバー工法)」と「張り替え」の二つの方法があります。それぞれの工法にかかる費用は以下の通りです。

重ね張り(カバー工法)

重ね張り工法では、既存の外壁の上から新たにサイディングを取り付ける方法です。この工法の費用は、おおよそ130万円から220万円の範囲内となっています。

既存の外壁を撤去する必要がないため、工期が短く、コストも比較的抑えられる点が特徴です。

張り替え

一方、張り替え工法では、古い外壁材を完全に取り除き、新たにサイディングを施工します。この方法の費用は、約150万円から230万円となります。古い外壁材を撤去するため、工事の内容が多岐にわたり、費用も重ね張りに比べてやや高くなる傾向がありますが、建物の状態を一から見直すことができるため、長期的な耐久性を確保しやすいメリットがあります。

これらの工事には「諸経費」と呼ばれる追加費用が発生します。諸経費の金額は、業者によって異なりますが、一般的には1万円から5万円程度、または工事費用全体の3%から5%程度が目安となります。

さらに、高所での作業が必要な場合には、足場の設置料金として15万円から20万円程度が追加でかかることがあります。

また、リフォームに際しては以下のような追加費用が発生する可能性もあります。

  • 養生費:工事中に周囲を保護するための費用
  • 資材運搬費:サイディング材やその他資材を運ぶ際の費用
  • 廃材処理費:古い外壁材の処分にかかる費用
  • サビ取り作業費:金属系サイディングの場合、サビを除去するための作業費用

リフォームを依頼する際には、見積もりを依頼し、総額がどの程度になるのか、また内訳に諸経費や足場代が含まれているかを事前に確認することが重要です。これにより、予期せぬ追加費用を避け、計画的にリフォームを進めることができます。

 

サイディング外壁リフォームは、住宅の美観を向上させるだけでなく、耐久性を高める効果も期待できます。予算や希望する工法に応じて、信頼できるリフォーム会社と相談しながら最適な選択を行いましょう。