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ベランダ、バルコニーが腐食?雨漏りの原因と修理方法を解説

こんにちは。
ホームドクター119番です!
雨漏りと聞いて、多くの人は屋根からの雨漏りを思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし意外と多いのが、ベランダ・バルコニーからの雨漏りです。

  • 雨が降るとベランダやバルコニーに水たまりができる
  • 1階の天井に雨染みが…
  • コケや藻、雑草が生えている
  • 腐食・亀裂・ひび割れ・経年化が進んでいる

といったことはありませんか?

ベランダやバルコニーの雨漏りを放置していると、1階の天井から染み出てくることもあるのです。さらには、雨漏りにより湿度が高くなると家の木材が腐ったり、シロアリが発生したりなど、建物の寿命を脅かすような被害につながることも少なくありません。

そこで今回は、ベランダやバルコニーからの雨漏りの原因と修理方法について解説いたします。ベランダの雨漏りにお悩みの方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

ベランダとバルコニーの違い

雨漏りに関してご相談していただく際に、自分の家にあるのがベランダなのか、バルコニーなのか分からないといった声をよく聞きます。
大きな違いとしては屋根が設けられているか、いないかです。屋根があればベランダ、屋根がなければバルコニーと考えると分かりやすいかもしれません。

ベランダの定義

ベランダは、建物の外に張り出した部分を指します。一般的には2階以上にあり、屋根がついているのが特徴です。マンションの場合は、構造的に上の階のベランダ部分が下の階の屋根になっていることがほとんどです。
屋根がついているので、ある程度であれば雨除けとしても機能します。

バルコニーの定義

バルコニーも外に張り出した部分ですが、屋根がなく手すりがついており、ベランダと比べて面積が広めなのが特徴です。
また、マンションの最上階などで見かける下階の屋根部分を利用したスペースは、「ルーフバルコニー」と呼ばれます。バルコニーは屋根がないので開放感がり日当たりも良好ですが、雨風の影響を受けやすいでしょう。

ベランダとバルコニーの区別がつきましたでしょうか?
「バルコニーだと思っていたけど、実はベランダだった!?」ということも多いかもしれませんね。屋根の有無だけでなく、建物に対してベランダやバルコニーがどのように造られているのか、構造に注目してみると良いでしょう。ベランダやバルコニーの違いを理解することで、雨漏り発生箇所のリスクについてもイメージしやすいかと思います。

ベランダ・バルコニーの雨漏りの原因・修理方法

ベランダやバルコニーで雨漏りが発生した場合、その原因は様々です。
考えられる主な原因を挙げていきますので、当てはまるものがないかチェックしてみてください。また、原因別の修理方法についても解説いたします。

  • 排水口の詰まり・劣化
  • ベランダの床面(防水シート・防水層)の劣化
  • 外壁の劣化や破損
  • 笠木の劣化

排水口の詰まり・劣化

ベランダ・バルコニーの雨漏りの原因で多いのが、排水口の詰まり・劣化です。
大雨が降った後ベランダが水浸しに…、こんな場合は排水口の詰まりを疑いましょう。
排水口の掃除を長年行っていないと、枯れ葉や木の枝、虫の死骸、洗濯物のホコリなどのゴミが溜まり、排水口を詰まらせる原因となります。

排水口が詰まると、雨水が溜まり接合部分に圧力がかかることで水が染み出して、室内に雨漏りが発生してしまいます。雨漏り防止のために、日ごろからこまめに掃除をしてゴミを取り除いておきましょう。

修理方法

ベランダやバルコニーの排水口が詰まっているようであれば、まずは掃除をしてみてください。詰まっているゴミや汚れをかき出すことで、水が流れるようになるかもしれません。

排水口の掃除方法

  • ①ベランダ全体、排水口の周辺に溜まっている落ち葉や砂などのゴミをほうき・小さいシャベルを使って集めてごみ袋に捨てる。
  • ②排水口のフタ(ごみ受けがある場合はごみ受けも)を持ち上げて外す。
  • ③排水口の中に大きなゴミが見える場合は手で取り除く。
  • ④歯ブラシやスポンジなどを使って細かい汚れを落とす。
  • ⑤汚れを水で洗い流す。

排水口の奥までゴミが詰まっており、上記の方法では改善されない場合はプロに相談した方がいいでしょう。専門業者に依頼すれば、高圧洗浄機などを使用して、効果的に修理を行ってくれます。

ベランダ・バルコニーの床面(防水シート・防水層)の劣化

ベランダやバルコニーの床面には建物内に雨水が侵入するのを防ぐため、下地の上に「防水層」を作ります。その上に紫外線や雨風から防水層を保護するためにトップコートを塗ったり、防水シートを貼っています。主なベランダ防水の種類は、FRP(繊維強化プラスチックス)防水、ウレタン防水、シート防水(合成ゴムシートや塩化ビニールシート)です。
それらが経年劣化することで、床面にひび割れや剥がれが起こり、雨漏りが発生するケースも少なくありません。

①雨風や紫外線の影響によりトップコートが劣化

ベランダ・バルコニーは、日々、紫外線や雨風など過酷な環境に晒されています。防水層を保護する役割のトップコートが経年により劣化することで機能を果たさなくなります。

②防水層の露出

トップコートが経年劣化で剝がれてしまえば、防水層はむき出しの状態です。紫外線や雨風の影響を直接受けることになるため、防水層が急速に劣化します。

③防水層が劣化し、雨漏りが起きる

防水層が劣化すると、床材に水分が染み込んで階下の雨漏りにつながります。マンションやアパートの場合は、階下の住民に迷惑をかけてしまうことにもなるでしょう。

防水層の劣化は、紫外線や雨風による影響だけではありません。ベランダやバルコニーで洗濯物を干していたり、ガーデニングなどで使用している場合は、歩行による摩擦などで床面にかかる負担が大きくなるため、劣化を早めてしまいます。

塗装のひび割れやはがれなどが起きていなくても、ベランダの床材に膨れがある場合は、内部に水分が侵入している可能性があります。放置していると、ベランダの下地部分だけでなく、建物の構造部分までダメージが広がってしまいます。
雨漏りの原因にもなるので、早めの処置が大切です。

修理方法

防水層の劣化が原因で雨漏りしている場合は、防水層の保護・再形成が必要です。

①トップコートは3~5年で塗り替える

軽度のひび割れであればトップコートの補修で済みます。
トップコートは3~5年を目安に塗り替えましょう。定期的にトップコートの塗り替えを行うことで、防水層を守ることができます。

②防水層まで劣化している場合は、防水工事をやり直す

防水層まで劣化・破損している場合や、すでに雨漏りにまで発展しているという場合は、防水工事を改めてやり直す必要があります。
FRP防水やウレタン防水の耐用年数は10年程度なので、10年を目安に塗り替えをしておくことで雨漏りの防止につながります。

防水工事の種類 耐用年数
ウレタン防水 10~12年程度
FRP防水 10~12年程度
シート防水 10~15年程度

施工不良

新築なのに雨漏りした…という場合は、施工不良を疑いましょう。
通常、ベランダやバルコニーは、水はけを良くするためにわずかな傾斜をつけます。しかし、防水工事をした際に、床の勾配不足で排水口まで水が流れていかず、水たまりができてしまうことがあるのです。
排水口が詰まっていないにも関わらず、ベランダやバルコニーに水たまりができるという場合は、防水処理のミスが原因かもしれません。

修理方法

上記のように、明らかに施工不良と分かる場合は、施工会社に連絡しましょう。
補償してもらえる可能性があります。

外壁の劣化や破損

ベランダやバルコニー周辺の壁も防水処理が施されています。
台風や地震、雨風、紫外線が原因で、外壁のシーリングが劣化してヒビ割れていたり、剝がれてしまっていたりすると、そこから雨水が入り込んで雨漏りが発生するケースも多いのです。

修理方法

外壁に0.3㎜以下の軽度なヒビ割れが発生している場合は、シーリング材などで充填し、隙間を埋めることで補修が可能です。
しかし、外壁の劣化や破損が激しい場合は、中の下地まで補修が必要となることがあります。

外壁も紫外線や雨風に日々晒されており劣化しやすい部分なので、防水性能を維持するためにも定期的に外壁塗装を行うことがおすすめです。

笠木の劣化

笠木(かさぎ)とは、ベランダの外壁(手すり壁)の上部に被せられた部材のことです。笠木には、紫外線や雨から外壁や手すりを守る役割があります。
しかし笠木は、紫外線や雨風の影響を直接受けるので、劣化が進みやすい部分です。笠木が劣化すると、破損部分から雨水が侵入して雨漏りの原因になります。

塗装のはがれや褪色、サビがある場合は、笠木が劣化している可能性があります。見た目に変化が見られなくても、経年劣化で内部の腐食が進んでいたり、カビが侵食している場合もあるので、定期的に専門業者にチェックしてもらった方が安心です。

笠木周辺の雨漏り原因箇所

  • シーリングの劣化
  • ビスのゆるみ
  • 笠木の浮き
  • サビによる穴
  • 腰壁のひび割れ など

修理方法

笠木の劣化による軽度な雨漏りの場合、シーリング工事を施すことで改善することが多いです。シーリング材とは、建物全体の気密性や防水性を保持するために、外壁や窓枠などのつなぎ目や隙間に充填するゴム状の建築材料です。
家の様々な部分に使われており、隙間から雨水が侵入するのを防ぐ大切な役割があります。

笠木のジョイント部分や打ち込まれたビスの隙間、外壁との取り合い部分など、雨水侵入の原因となっている箇所にシーリング材を詰めて埋めることで、防水します。

しかし、笠木自体が劣化してしまっていたり、腰壁の下地が腐食している場合は、笠木自体の交換や下地の補修工事が必要です。

ベランダ・バルコニーの雨漏り放置は危険!シロアリなどの二次被害

雨漏りの一次被害とは、建物内部に水が浸入することを指します。
ベランダ・バルコニーの雨漏りを放置していると、家を大きく傷める様々な二次被害が発生してしまうため、要注意です。二次被害が進行するほど修繕費用も高額になるので、早めの対処が重要となります。

  • 建物の内部の腐食
  • シロアリの発生
  • カビやダニの発生
  • 漏電や電化製品の故障
  • 火災や感電事故

建物の内部の腐食

雨漏りによって、建物内部など木材が湿気を帯びて腐食します。
建物内部に浸入した雨水が原因で、柱や床材などの木材が腐敗します。症状が進行すると、建物の強度が弱くなり、耐震性が低下する可能性があります。

シロアリの発生

湿度の高い場所を好むシロアリは、湿った木材が大好物です。
シロアリは建物内部の柱や壁を食害してしまうので、放っておくと建物の強度に関わるほどの重大なダメージをもたらすケースもあります。被害が大きいと、柱や壁を少し押しただけで凹んでしまったり、簡単に穴が開いてしまうこともあるのです。
シロアリに食べられて柱が空洞化してしまうと、地震などで建物が倒壊する可能性があるため、非常に危険です。

シロアリの発生原因の約80%が雨漏りと言われており、雨漏りを発生させないことがシロアリを防ぐことにつながります。シロアリの被害はとても怖いので細心の注意が必要です。家の柱や壁を叩いてみて、空洞音がしないかチェックしてみましょう。

カビやダニの発生

雨漏りの湿気によって、カビやダニが発生しやすくなります。
見た目には分からなくても、天井裏など室内の目立ちにくい場所にカビが大量発生していることが考えられます。天井のシミやカビ臭さで、雨漏りしていたことに気づかれる方も少なくありません。
しかし、これら症状はすでに雨漏りの二次被害が進んでいる状態で、迅速な処置が必要です。

カビやダニは、アレルギー性鼻炎やシックハウス症候群、アトピー性皮膚炎、過敏性肺臓炎、喘息、水虫などを引き起こす原因になり、健康被害を及ぼしかねません。

漏電や電化製品の故障

雨水が電気配線や電気器具類を濡らしてしまうと、漏電が起きる可能性もあります。
知らないうちにブレーカーが落ちていた、雨が降ると家電の調子が悪くなるなど、心当たりがある場合は、雨漏りが原因で漏電しているかもしれません。

漏電していることに気づかないまま家電を使用していると、家電を動かすために必要以上の電力を消費することになってしまいます。そのため、電気の使用量が増えたという実感がないにも関わらず、月々の電気代が上がってしまいかねません。

また、電化製品のコードや本体が水で濡れて、絶縁不良による故障を起こし、修理や買い替えなければならなくなります。

火災や感電事故

最悪の場合は、火災や感電事故のリスクも…。漏電した部分からバチバチっと出た火花が、ホコリや木くずなど近くの可燃物に引火することで火事になる恐れがあります。天井裏や壁の内部で起きた火災は目に見えないため、発見が遅れやすいです。

雨漏りで濡れた電気製品やコードを触ってしまうと、感電することも考えられるでしょう。流れた電流が少なければビリっと感じる程度ですが、重度の感電の場合は命に関わる恐れもあります。

雨漏りに気づいたら、念のため漏電していないかブレーカーをチェックしておきましょう。

ブレーカーを使った漏電のチェック方法

①アンペアブレーカーが「入」になっていることを確認する

②全ての安全ブレーカーのスイッチを「切」にする

③漏電ブレーカーのつまみを「入」にする

④安全ブレーカーのスイッチをひとつずつ「入」にしていく

この手順のとき、途中で漏電ブレーカーが落ちなければ、漏電の心配はありません。

もし安全ブレーカーを入れた時に漏電ブレーカーが落ちた場合は、その部屋が漏電の原因箇所の可能性が高いです。

⑤全ての安全ブレーカーを「切」にして、再び漏電ブレーカーのつまみを「入」にする

⑥漏電の疑いがある回路以外の安全ブレーカーをひとつずつ「入」にする

④の手順の間に、もし一箇所でも漏電ブレーカーが落ちることがあれば、その部屋のどこかで漏電が起きている可能性があるので、すぐに契約している電力会社に連絡して調査してもらってください。また、感電する恐れがあるため、その場所の電気製品には触れないようにしましょう。

二次被害が発生している分かりやすいサインは、シミやカビ臭です。室内に症状が見当たらなくても、建物の内部でじわじわと進行している可能性があります。
対応が遅れるほど、被害も修理費用も大きくなってしまうので注意しましょう。

ベランダ・バルコニーの雨漏りにかかる修理費用は?

ベランダ・バルコニーが雨漏りした場合にかかる修繕費用は、部分的な修繕で済むのか、全体的に治す必要があるのかで変わってきます。
雨漏りの被害が軽度で、防水コーキングのみであれば3万円前後くらいが目安です。

修理費用の目安

修理箇所 修理内容 費用
床面 トップコートの塗り替え 5~20万円
防水層の修理
下地の改修
15~50万円
笠木 部分的な修理・シーリング 5~15万円
笠木自体の取り換え
外壁 外壁材のシーリング
外壁材の交換・下地の改修
5~80万円

火災保険で、ベランダ・バルコニーの雨漏り修理ができる?

「ベランダやバルコニーの雨漏りで火災保険?」と頭にハテナが浮かんだ方もいるかもしれませんね。台風や大雨、大雪、地震などの自然災害によるものである場合、火災保険が適用されることがあります。

しかし、ベランダやバルコニーは経年劣化や過失で雨漏りを起こす可能性がある場合は、火災保険の対象外となることが多いです。修理費が20万円以下、被害から3年以上経過している場合も残念ながら火災保険は適用されません。
ただ保険によって補償内容が違うので、現在加入している火災保険の内容を確認してみてくださいね。

また、火災保険を申請するには、雨漏りの原因が自然災害だと証明する必要があります。専門業者に依頼してベランダの雨漏りの原因を調査してもらいましょう。
時間が経ってしまうと破損原因の特定が難しくなり、調査にも時間がかかってしまう可能性があります。自然災害による損害や破損に気づいたら、できるだけ早めに保険会社に連絡することが重要です。

ベランダ・バルコニー雨漏りの応急処置

室内に雨漏りが起こっている場合は、そのままにしておくと床材に水が染み込み腐食する原因となってしまいます。天井からポタポタと水が垂れていることに気づいたら、まずは応急処置をしておきましょう。

天井からの雨漏り

外から侵入した雨水が壁をつたって天井に流れ込み、室内に水がポタポタと落ちてくることがあります。そんな時は、水が垂れている真下にバケツを置いて、水を受け止めましょう。

ただ、天井から水が落ちている場合は、勢いで水がバケツの外にまで飛び跳ねてしまいかねません。バケツの中にタオルや新聞を入れておくことで、落ちた水が跳ねて散るのを防ぐことができますよ。
また、バケツの下に大きめのブルーシートを敷いておくと、床が濡れないので安心です。

ベランダサッシ・窓枠からの水漏れ

経年劣化により窓枠部分のコーキング材が破損していたり、サッシの引き違い部分に隙間ができていると、雨が降ると室内まで水が吹き込んでくることがあります。

また、排水口の詰まりなどが原因でベランダやバルコニーの床の水はけが悪くなっていると、雨が降った時に水たまりができやすいです。サッシの高さまで雨水が溜まると、下部レールの隙間から雨水が室内に流れ込んでしまうこともあります。

サッシや窓枠から雨漏りしている時は、内側から応急処置をしておきましょう。

応急処置①:雨戸を取り付ける

引き違いから雨漏りが起こった場合は、雨戸を閉めることで雨漏りを抑えることができるケースもあります。雨戸を取り付けていない場合は、雨戸を取り付けてみてください。

応急処置②:サッシに防水テープを貼る

サッシからの雨漏りの応急処置に便利なのが、防水テープです。雨水が侵入している隙間に防水テープを貼るだけで、雨漏りを最小限に抑えることができます。
防水テープを貼る前には、貼り付ける部分の水気をタオルでしっかりと拭き取り、乾燥させましょう。また、防水テープは、サッシの「下辺」→「両サイド(左右)」→「上辺」の順番で貼っていきます。そうすることで、雨水が防水テープの内側に浸入してくるのを防ぐことが可能です。

防水テープならすぐに剥がすことができるので、業者に修理してもらう時に邪魔になることもありません。

ベランダ・バルコニーの雨漏り修理でDIYはおすすめできない?

雨漏りを放っておくと、シロアリやカビ、漏電など二次被害を招くこともあるので、できるだけ早く対処する必要があります。軽度の雨漏りであれば、専門業者に依頼せずにDIYでの修理を考えている方もいるかもしれません。

しかし、みなさまが思っている以上に雨漏りの原因を特定するのは容易ではありません。知識のない人が自己判断で修理を行ってしまうと、かえって被害を拡大させてしまいます。

よくあるケースが、建物の構造上、水を溜め込まないように開けてある部分をシーリング材などで塞いでしまったり、直接釘を打ち込んで釘穴から雨漏りに発展してしまったりなどです。隙間を発見したら「これが雨漏りの原因に違いない!」と、つい塞いでしまいたくなる気持ちも分かります。

しかし、その作業が無駄であるだけでなく、余計な作業が必要となり、費用がかさむことにもなりかねません。むやみやたらにシーリング材で補修しないようにしましょう。専門業者に調査を依頼した場合に、どこが雨漏りの原因だったのか発見しづらくなってしまいます。

DIYによる修理は、あくまでも「応急処置」であり、根本的な雨漏りの解決にはなりません。また、雨漏りの応急処置をするのであれば、シーリング補修ではなく「ベランダ・バルコニーの雨漏りの応急処置」で紹介したブルーシートや防水テープを使った方法を検討してみてください。
応急処置後は、必ずプロに雨漏り調査を依頼しましょう。

ベランダ・バルコニー雨漏りの修理手順

ベランダやバルコニーの雨漏りの修理を依頼する際の流れについて、ご紹介いたします。

修理を依頼する前にやっておきたいこと

まず、専門業者に修理を依頼する前に、次の2点に気をつけておくと安心です。

①火災保険の契約内容の確認

前述のとおり、ベランダやバルコニーの雨漏りでも原因が自然災害であれば火災保険が適用される場合があります。自身が契約している火災保険の対象となるのか、保険金額や免責金額など契約内容を確認しておきましょう。

②近隣住民への報告

修理内容によっては、騒音や振動が発生する可能性があります。
近隣に住んでいる方の迷惑とならないように、修理前に報告を兼ねて挨拶に伺っておいた方が安心です。「どのような修理を行い、どのような影響が出る可能性があるか」事前に説明しておくことで、トラブル防止につながります。
対面での挨拶が難しい場合には、書面をポストに投函しておくだけでもいいかもしれません。

手順①専門業者への依頼手順

①雨漏り調査の依頼

専門業者に雨漏り修理を依頼する場合、まずはベランダやバルコニーの雨漏りがどこから発生しているのか調査を行います。

以下のように、雨漏りの調査方法はいくつかあります。それぞれ費用や調査にかかる時間が異なるので、事前に予算を伝えておくとスムーズです。
ただし、雨漏りの状況によっては、高額な調査が必要となるケースもあることを理解しておきましょう。調査費用を惜しんで必要な調査を行わなかった場合、正しい原因の特定ができず、雨漏りが再発する可能性があります。

何度も同じ場所から雨漏りが発生するとイライラしてしまうだけでなく、建物が傷ませてしまいます。事前調査は雨漏り修理のなかでも非常に重要な工程ですので、おろそかにしないようにしましょう。

調査種類 作業内容 作業時間 費用目安
目視調査 調査員が目視で雨水が侵入した痕跡がないか探して確認 約30分~ 無料~
散水調査 屋根やベランダ、外壁に水をかけて雨漏りを再現することで、雨水の侵入経路を特定 半日~2日程度 5万円~
35万円程度
サーモグラフィー調査 温度を測ることができる高感度赤外線カメラを使った調査方法 半日~3日程度 10万円~
50万円程度
発光液調査 紫外線(ブラックライト)を当てると光る特殊な塗料を用いて、雨水の侵入経路を調査 半日~2日程度 5万円~
25万円程度

また、火災保険を申請する時に被害状況を報告書にして提出する必要があります。
その際に資料として現場の写真が必要となる可能性もあるので、専門業者にも火災保険のことを相談しておきましょう。調査の段階で、火災保険申請のための修繕前の写真撮影や被害状況の詳細を調べます。

②見積もり

調査結果をもとに、修理費用の見積もりが作成されます。
雨漏り修理で失敗しないためには、見積もりの内容にはしっかりと目を通して、調査結果に見合った修理内容かどうか確認して、よく検討しましょう。

見積もりを確認して疑問や不安に思うことは、なんでも相談しておくことが大切です。
ベランダやバルコニーは雨漏りが再発しやすい場所です。雨漏り修理後のアフターフォローの内容などについても、ここで確認しておきましょう。

ホームドクター119番では、お急ぎの方に対して即日無料のお見積りの作成も可能です!

③問題箇所の修理

お見積りの内容や修理・工事内容の説明に納得ができれば、正式に依頼となります。
修理予定日を決定後、雨漏りの原因となっている箇所の修理を開始いたします。

④修理完了・お支払い

修理が完了したら、立会いのもと水漏れなど不具合がないかチェックして、お支払いという流れになります。

ホームドクター119番では、最低3年~10年の保証を設けております。施工した箇所で気になるところがございましたら、お気軽にご連絡ください。

まとめ

雨漏りを根本的に解決するためには、どこまで被害が広がっているのかを正しく把握しなければなりません。しかし、雨水はいろんな経路を通って建物全体に広がっているので、プロでも発見に困難を極めるケースもあるほど複雑です。
素人では目に見えない箇所まで調べることはできませんし、雨漏り箇所が正しく特定できていない中での修理は、カビやシロアリの発生など二次被害につながる恐れがあるためおすすめしません。

被害状況によっては、雨漏り箇所の補修だけでなく、大掛かりな修繕工事も必要になります。
雨漏りや不振な箇所に気がついたら、まずはプロに雨漏り調査を依頼しましょう。

ベランダやバルコニーの雨漏りにお悩みの方は、お気軽に「ホームドクター119番」までご相談ください!